よくわかる
沖縄のお墓
作り方・選び方

7.お墓に関する言い伝え

一般的に言われている、お墓にまつわる言い伝えには、次のようなものがございます。

①建立時期が、家長(お墓の継承者)の干支の年に当たっていたら良くない。
正確に言えば、前の年の7月以降から翌年の6月までの2年間です。この期間に墓を建てると災いがある・・・。

②ユンヂチの年は、お墓や仏壇の購入や交換をしても良い。
あの世では、ユンヂチは暦の上では無いものと見なされております。ですので、この期間にお墓を建てても何のお咎めが無いと考え、あえてこの期間にお墓を建ててしまう考え方です。

③タナバタ(旧暦の七夕)もユンヂチと同じく、建てても良い時期とされています。
タナバタはお盆前に先祖をお迎えするために墓掃除を行う日とされています。また、「日無し」と言い、あの世から目が届かない日と考えます。

④亡くなった方の回忌に合わせて建てた方が良い。
一周忌、三周忌、七回忌までの間に建てた方が良い。その時期は霊が成仏できるように後押しのできる供養の時期だそうです。できれば三回忌までに建てるのが良いとされております。

⑤お墓が、自宅から見て、家長の干支の方角に当たる場合は良くない。
お墓が自宅から北の方角にあるとすれば、方角としては子の方角ですので、家長が子であれば外した方が良いとされております。

⑥傾斜地にお墓を建てる場合は、山を背に建てた方が良い。
山の方向に建てると陽が当たらず、また八方ふさがりになるので、良くないとされております。

⑦水の溜まる場所、または近くに井戸がある場所は良くない。
水気の多い場所は常にジメジメとして陰気が漂うため良くないとされております。人間と同様に仏様も湿気を嫌います。

宗教・宗派を含め、考え方は人それぞれ異なりますので、これらのことは必ずしも全ての人に当てはまるとは言えません。また、これが正しい、これを信じなさいという言い方もできません。これらのことは、あくまでも参考意見としてとらえ、最終的にはご自分で総合的にご判断されるようにお願いします。

  ところで「お墓を建てると祟られる?」ということを言う方がおります。
 そのようなことはございません。もし、あなたが天寿を全うされ、お墓に入ったとき、愛する家族がお墓の建て方や祀り方を少しでも間違っていたとしたら、彼らに祟ったりするでしょうか?
愛する者が自分たちのことを思って一生懸命に造ってくれたお墓に対し、ご先祖様は決してそのようなことで怒ったり、祟ったりなどするはずがございません。むしろ、喜んでくれると思います。