よくわかる
沖縄のお墓
作り方・選び方

8.お墓の値段

 お墓を建てるとなると、気になるのがやはり予算ですね。どんなに良い場所、どんなに素晴らしいお墓を建てたくても、予算を超えると残念ながら夢を叶えることができません。
お墓を建立する前に予備知識として、現在の相場を見てみましょうか。

 個人墓地では、一昔前までは標準タイプで300万円程度でしたが、現在は若干下がり200万円から250万円位になっております。面積は、個人墓地でしたら3坪(約10㎡)程度、霊園墓地でしたら4㎡のタイプになります。

 予算はあまり掛けられないけれど、お墓は絶対に必要。そう考えている方には、霊園墓地がお薦めです。敷地は若干小さくなりますが、霊園では100万円前後から用意されております。小さくても供養の心があれば、お墓のサイズは関係ございません。

予算の内訳
①墓地の広さ
個人墓地の場合は、坪単価いくらでお話しを進めますが、霊園の場合は㎡単価になります。墓地が大きくなるにつれてやはり墓地総額も大きくなります。個人墓地の場合には、平均して坪30万円が相場です。霊園の場合は1㎡25万円からになります。また、墓地によっては通路込みになっている場合もありますので、実際の墓地スペースは現場で良く確認することをお薦めします。

②墓の大きさ
お墓にかかる費用は、お墓の材料、人工代、工事日数によります。また、場所によってはクレーンが必要だったり、材料の搬入に手間がかかったりすることで、追加の予算が発生することがございます。追加予算がでないように最初の見積で、しっかり打ち合わせをする必要がございます。

③墓の材料
  現在、お墓の材料として良く使用されるのは、コンクリートか御影石が大半です。数は多くないがコンクリ―トをベースにして表面に大理石を張り付けることもございます。費用的には、ある程度の大きさまではコンクリートと御影石との差はそんなにございませんが、亀甲墓のような大きなものになると圧倒的にコンクリートが安くなります。
御影石では、石種によって値段が変わります。基本的に黒系の石種ほど高くなっていきます。一般に流通しているグレー系の石種は、「白御影石」と呼ばれ、コスト的に一番手頃な価格帯になります。

④墓の形状
御影石の場合、曲線加工や凹凸が多く入ってくると加工賃が割高になります。積み木のブロックのような真四角の石の積み上げだけでしたら加工賃は安くつきます。コンクリートの場合も同様で、曲線が多いと型を作るのに手間がかかるので、コスト面ではアップします。しかし、シンプルにしすぎても物足りなさを感じる方もおりますので、デザインの打ち合わせも慎重に行った方がいいでしょう。

⑤付属品
一般的に業者が出してくる見積書には、お墓として最低限必要な備品(例、香炉、花立)は付いております。それ以外のものでよくあるのは、外柵をベンチ式にしたものや、掃除道具を収納するボックスを設けたり、日よけ用のポール立ての穴を開けたりします。また、灯篭を置いたり、公園風の丸いベンチを墓庭に置いたりする方もおります。

また、本土からの影響で最近目に付くようになったのは、「墓誌」あるいは「墓標」とも呼ばれるものです。納骨されている方が、墓前ですぐにわかるように、一枚の板石に故人のお名前と死亡年月日が彫刻されております。亡くなる方が出るたびに追加彫刻してゆきます。これらの付属品は別途追加料金が出ます。必要性を良く吟味して、これらの付属品を注文するかどうかが決まります。

お墓代の支払い方法
 費用の支払い方法は、個人墓地の場合は、一般的に総額の約半分を着手金として納め、完成後に残金を納めます。霊園の場合は、墓地代と墓石代の一部を先に納めて、完成後に墓石代の残金を納めるところが多いです。稀に、一括入金が条件というところもございますが、完成していないものに対して、全額入金というのはかなり勇気のいる行為だと思いますので、条件内容を良く確認した上で入金されることお薦めします。

 支払い方法は、現金支払い、銀行振込、小切手、ローンなどがございます。現金を持ち歩くのは、現在の社会情勢を考えますとあまりお薦めできません。できるだけ、振り込むかあるいは自宅に集金に来てもらうなどされた方が安心です。

 最近はローンを利用する方も多いです。ローンの取り扱いは銀行もしくは信販会社で行っております。メモリアルローンと呼ばれるものです。金利としては5%〜7%になっております。借入期限は最長10年ですが、月々の支払額、ボーナスの併用などで、借入期限、借入金額が変わってきますので、それぞれの金融機関でご相談されてください。

 メモリアルローンというのは、金融機関の融資商品名です。冠婚葬祭に利用できる商品として以前からございますが、一般的にあまり知られていないので、利用者は少ないと聞きます。しかし、最近の不景気の影響もあって墓購入金は準備していてもあえてローンを組むという方もおります。現金はいざという時に使えるように蓄えて置くとの考え方です。

 ローン申し込みの際には、もちろん審査がございます。必要事項を申込書に記入し、資料を揃えて申し込みします。信販会社であれば早ければ15分程で結果がわかります。銀行だと1週間から2週間かかります。

 結果、審査に通らない時もございます。過去の融資履歴も判断材料にされますので、全て審査に通るという訳ではございません。銀行では、個人相手の審査なので、どの業者でも関係なく対応しておりますが、信販会社は、取り扱い業者が限られております。事前に代理店契約のない業者は取り扱いできません。